発達のピラミッドとは、7段階の発達の状態を示すものです。
障がいの無い子どもたちは、このピラミッドをある程度自力で登って行くことができます。
それに対し、障がいのある子どもたちは、自力では登ることができません。
しかし、適切な時期に、適切なサポートをすることによって、少しでも上に登ることができるようになります。
だからこそ肢体不自由児は、体性感覚そのものから学習し直し、「カラダの土台づくり」から始める必要があります。
※特殊感覚とは、視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚・前庭覚を指します。
※脳内マップとは、からだを動かす際の、脳の指示命令系統の地図を指します。
肢体不自由児は、体性感覚をゼロからカラダで習得していく必要があります。
痛みや筋緊張が強い状態では、体性感覚は「誤って」習得されてしまう可能性があるのです。
私たちは、障がいの有る無しに関わらず、生まれたばかりの時には「自分」を認識したり、思うようにカラダを動かす脳のプログラムをほとんど持っていません。すべては「ゼロ」から学習していきます。
ところが・・・
脳に障がいのある子どもたちの場合、この脳の学習がうまくいきません。
その理由は、体性感覚のセンサーが未発達だったり、そのセンサーから上げられた情報を処理する脳の機能に障がいがあるため、刺激をうまく感じ取れないからです。
そのため、自分の体の境界線が曖昧だったり、手や足を「自分」と認識できなかったり、自分がどういう姿勢でいるのかがわからなかったりしてしまうのです。
こうした状態の子どもたちに動作を覚えさせようとしても、学習自体が困難であるばかりか、誤った体性感覚を覚えさせる「誤学習」が生じ、それがずっと残ってしまう場合があります。
そのため肢体不自由児は、体性感覚をゼロからカラダで習得していく必要があるのです。
リハビリの底上げをするためにも、まずは「カラダの土台づくり」をしませんか?
※リハビリとは本来「再び適した状態にする」の意なので、肢体不自由児はこれに当たりませんが、便宜上「リハビリ」と称しています。